09 , 21
R.P.G. R.P.G.
宮部 みゆき (2001/08)
集英社

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 宮部みゆきは私の大のお気に入りの作家さんではあるのですが。
 でもこの作品は、私的には星三つくらいです。
 なのにここで取り上げたのは、「掟破り」があったからです。今回はそれについて語ってみようと思います。(よってネタバレ含みます)
 ※警告:未読の方は読まないでください。

 取調室とその隣の覗き部屋、そして刑事部屋のみで構成されるこの話。事件のあらましと、登場しない関係者の重要な証言は、主に刑事さんの台詞や地の文、調書の中で語られていきます。
 それ以外のところは全て演技。ネタバレしますと、取り調べを受けている人もみんなグルで、たった一人の容疑者を追いつめるために演技している、というところがこの話の肝であります。そしてなおかつ、後書きで作者自ら白状した「掟破り」の部分でも、あるわけですが。
 でも、これって、「掟破り」になるのでしょうか?

 私は後書き読んで、どこが「掟破り」なのかすぐにピンと来ませんでした。正直。今になって思うに、本格ミステリでは「探偵役と読者の持つ情報が等しいこと」という暗黙のルールがあるのですが、それに違反しているという意味での「掟破り」だったのでしょう。
 でもね、そもそも宮部氏の作品に、本格ミステリを期待する読者は少ないと思うんですよ。ぶっちゃけて言うと。だってどの作品を思い返しても、ミステリーの形を借りた作品は多いけど、謎解きに力を入れた作品って、少なくありません? どちらかと言えば心理的なやりとりに力点を置いた、サスペンス風味の作品が多いと思うんですよね。
 だから「掟破り」は無問題。そうではなくて、減点が大きかった理由はむしろ、宮部氏お得意の、不思議な匂いのするくせに妙にリアリティのある独自性が、ちょっと足りなかったからなのです。私的にはちょっとがっかり(ちょっとだけね)。
 タイトルの『R.P.G』は、秀逸なんですけどね。
 なんだか普通の、他の作者でも思いつきそうなアイデアで作られた、ありそでなさそなミステリーでした。まる。


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